その成形トラブル、水質が原因かもしれません。

成形品の立ちあげ時には良品が取れていたのに、稼働を続けるうちにヒケやソリといった不良品が増えてきた…。条件を変えて何とか対応はしたものの、サイクルが長くなり、生産性は低下。そんな経験はありませんか?
さらに、水質の悪化が進めば、配管内部の腐食やスケール付着によって冷却効果が落ち、成形不良だけでなく、設備の故障や突然の停止トラブルにつながる恐れもあります。
実はこうした悩みの根本的な原因のひとつが「冷却水の水質」です。見過ごされがちな水の状態が、成形現場の安定性を大きく左右しているのです。



水質トラブルを解消するpreCLEARの水質管理法
成形現場に潜む水質トラブル。それを解決するのが、フィルタ付きイオン交換方式軟水装置preCLEARです。
配管内壁の腐食原因となる成分を除去し、冷却水を軟水化することで、水質を安定化。ヒケやソリといった成形不良の発生や、設備故障による突発的な停止リスクを大幅に低減します。
preCLEARは「水質改善」にとどまらず、継続的に安定した成形環境を維持することを目的に開発された装置です。
水質を整える3つのフィルターの役割り

preCLEARは、2つのマイクロフィルターと1つのイオン交換フィルターで構成されています。冷却水が供給されると、まず一次フィルター(50μm)、続いて二次マイクロフィルター(25μm)が順次ろ過を行い、粒子サイズに応じて浮遊物を除去。最後にイオンフィルターでイオン交換を行い、冷却水を軟水化します。
特徴
1. 2段階ろ過で水質を整え、配管トラブルを防止します
一次フィルター(50μm)と二次フィルター(25μm)が循環水中の浮遊物を効率的に回収。水中の不純物を減らすことで配管内の腐食速度を抑え、生産性低下につながるトラブルを防止します。

2段フィルター構造のため、フィルター交換周期を延長でき、メンテナンス性も向上しています。
2. 軟水化で冷却効率を守り、成形品質を安定化させます
イオン交換フィルターがカルシュウムとマグネシウムを吸着し、水を軟水化。スケールの形成を抑えることで、金型温度調節機の冷却効率低下や寸法不良の発生を軽減します。これにより、安定した成形と長期的な設備保護を実現します。

硬度成分を取り除く「イオン交換」のしくみ
イオン交換とは、水に含まれる特定のイオンを、イオン交換樹脂に含まれる別のイオンと入れ替える仕組みのことです。
preCLEARでは、樹脂に付着しているナトリウムイオン(Na⁺)が、水中の主な硬度成分であるカルシウムイオン(Ca²⁺)やマグネシウムイオン(Mg²⁺)と交換されます。
この作用によって高度成分が取り除かれ、冷却水が軟水化されます。

3. 簡単設置・簡単メンテナンス
大規模な配管切替え工事が不要で、既存の循環ラインにそのまま設置できるため、導入が容易です。さらに、フィルターとイオン交換樹脂はカートリッジ式を採用。誰でも簡単に交換でき、日常的なメンテナンスの負担を軽減します。
4. 電源も薬品も不要です
化学薬品や塩を使わず、電源も不要。導入後はフィルターとイオン交換樹脂の交換だけで運用コストを大幅に抑えることが可能です。
接続例
接続系(チラー、密閉クーリングタワー)ラインへの接続になります。

効果事例
preCLEARを導入し、水質の経過を観察しました。
導入前:濁りや変色が目出ち、不安定な水質。
1日後:水質が大きく変化、透明度が向上。
2日後:さらにクリアな状態へと変化。

写真でご覧いただけるように、装置導入による効果を短時間で実感いただけます。

ソリューションアイテムとの組み合わせ
「カルファSEP×preCLEAR」で2段構えの水質ソリューション
カルファSEPは高速分離法により、粒径7μmまでの水中固形物を効率的に除去します。preCLEARと組み合わせることで、より微細な浮遊固形物まで回収でき、水質改善効果を最大限に発揮します。

