工場内リサイクルを支える粉砕という選択肢
再生プラスチック市場の拡大と、製造業に求められる変化
近年、プラスチックを取り巻く社会環境は大きく変化しています。プラスチック廃棄物問題への関心の高まりに加え、再生プラスチックの活用を前提とした「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」への移行が、世界的な潮流となっています。
OECDの報告書によれば、世界のプラスチック廃棄物量は2060年までに現在の約3倍に増加すると予測されており、その一方で、リサイクルされる割合は依然として2割未満にとどまるとされています。この課題に対応するため、各国・各産業において「廃棄を前提としないものづくり」への転換が強く求められています。
プラスチック廃棄物の用途別総量(百万トン)
このような世界的な流れを背景に、日本においても、再生プラスチック市場は着実に拡大しています。IMARC Groupの調査では、日本の再生プラスチック市場規模は2024年に約900万トンと評価され、2033年には1,120万トンに達するると予測されています。背景には、環境配慮型製品への需要増加、政府による再生材使用促進政策、リサイクル技術の高度化などがあり、製造業においても再生材活用は「選択肢」から「前提条件」へと変わりつつあります。
スプル・ランナーを価値ある資源として捉える
こうした流れの中で、改めて見直されているのが、成形工程内で日常的に発生するスプル・ランナーや不良品の存在です。従来、これらは「製品にならない副産物」として扱われることが多く、回収・廃棄・外部委託処理が一般的でした。しかし視点を変えれば、これらは品質が明確で、発生源が管理された価値ある原料でもあります。
スプル・ランナーをその場で粉砕し、粉砕材として再利用する工程内リサイクルは、
・材料ロスの削減
・原材料コストの抑制
・保管・運搬・廃棄に係る工数の削減
・環境負荷の低減
といった複数の効果を同時に実現します。
特に工場内で回収から再利用までを完結させるクローズドなリサイクルシステムは、品質のばらつきを抑えやすく、安定した成形条件を維持しやすい点でも注目されています。再生プラスチックの利用が拡大する現在において、「どのように再利用するか」「どの工程で品質を担保するのか」は、製品品質と企業価値の双方に直結するテーマとなっています。
工程内リサイクルの起点となるプラスチック粉砕機
粉砕機は、こうした工程内リサイクルの起点となる装置です。単に材料を細かくする装置ではなく、資源循環・品質安定・生産効率向上を支える基幹設備として、その役割はますます重要になってきます。
これからご紹介する粉砕機は、現場での使いやすさ・安全性・メンテナンス性を重視し、「スプル・ランナーを価値ある資源として活かす」現場づくりを支えます。

【参考文献】詳しくはこちらをご確認ください
OECD:Global Plastics Outlook: Policy Scenarios to 2060
IMARC Group :Japan Recycled Plastics Market Report
特長
1.切れ味を追求した新設計カッターで粉砕精度UP!
刃の構造を改めた新設計カッターの採用により、安定粉砕と粉砕負荷の緩和を実現しました。
また、刃物(固定刃、固定荒砕刃、ガイドブレード)は、両面使用が可能です。

2.清掃性を向上させる3つのポイント
💡一方向アクセス構造
粉砕機を成形機に沿わせたレイアウトであっても、粉砕機全体の清掃を行うことが可能です。従来は粉砕機を手前に移動しなければ清掃できませんでしたが、SMGL3は一方向から清掃部が全て開く構造のため、日々のメンテナンスが行いやすくなっています。

💡防塵ワイパー
チャンバーの左右には防塵ワイパーを装備し、チャンバー外への塵の侵入を防ぎます。そのため、粉砕によって発生した粉が除去しにくい場所に入り込むことがありません。
💡両面カッター
両面使用することのできる刃で切れ味を保ち、粉発生を抑制します。


3.安全性は抜群です!
安全リミットスイッチを4カ所に装備しました。

4.使い勝手が向上しました!
輸送先へ360度どこからでも接続することが可能です。限られたスペースでもご安心ください。機体下部にある吸引ボックス(ロック付)は、簡単に脱着することができます。




