除湿熱風乾燥機(光学用) DMD4

DMD4は光学成形用の安定した露点の乾燥空気を供給する除湿熱風乾燥機と吸引輸送機を一つのプラットフォームにまとめ、メンテナンス性を重視した床置き式の装置です。ハニカム式吸着塔は吸着剤交換の必要がなく、初期性能を維持し続けます。

光学成形品の品質を守るために──予備乾燥の重要性と注意点

レンズや透明カバーなどの光学成形品は、外観や性能において非常に高い品質が求められます。そのため、成形前の「予備乾燥」は欠かせない工程です。樹脂に含まれるわずかな水分が、白濁や銀条(シルバーストリーク)、気泡などの不良を引き起こす原因となるためです。

乾燥機の選定と成形条件の連携

光学成形品の品質を安定させるためには、乾燥工程の管理が非常に重要です。乾燥が不十分であれば、樹脂に残った水分が原因で銀条や白濁、気泡などの不良が発生しやすくなります。一方で、過度な乾燥は樹脂の熱劣化を招く可能性があるため、乾燥温度と時間の適正管理が不可欠です。

高品質な乾燥を実現するために、除湿乾燥機の使用を推奨します。特に光学用途では、熱風乾燥機では乾燥性能が不足することがあるため、露点の低い乾燥空気を安定して供給できる機種をお奨めしています。あわせて、乾燥ホッパ内の風量や空気の流れも、樹脂全体を均一に乾燥させるための要素となります。

乾燥後の樹脂は、空気中の湿気に再び触れることで容易に水分を吸収してしまいます。これを防ぐためには、乾燥後の取り扱いにも細心の注意が必要です。乾燥機から成形機までの搬送経路は、できる限り密閉構造とし、搬送中の再吸湿を防止します。また、成形サイクルに合わせて乾燥樹脂の供給量を調整し、長時間放置されることのないよう管理することも重要です。

加えて、乾燥だけでなく成形条件との連携も、光学成形品の品質に大きく影響します。成形温度が高すぎると、残留水分が急激に蒸発し、銀条や気泡の原因となることがあります。射出速度や保圧時間などの成形条件も含めて、乾燥工程と一体で最適化を図ることが、安定した品質の確保につながります。

DMD4の特長

1. 信頼性

乾燥フィルターに耐熱性高性能フィルター(0.3μm/99.97%)を採用し加熱されたエアを最後にクリーンにします。また、バッチ輸送にはコンタミが発生しない、マツイオリジナルのプッシュダンパーを採用しました。

2. 樹脂粉の除去

マツイオリジナルのエアロパワーホッパーは材料を輸送しながら、気流で樹脂粉を除去します。

3. メンテナンス

ダストの自重で分離されるサイクロンセパレータにより、フィルターの清掃頻度を減少させました。また、手動バタフライバルブの採用で乾燥運転中のメンテナンスも可能です。

4. 安全性

ヒーター制御回路にSSR(無接点リレー)の採用により、メンテナンス頻度の低減と安全性を大幅に向上しました。

フロー図

マツイのソリューション

コンタミトラブルの解消

この製品に関するパーツ製品

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乾燥設備を設置する場合の注意

  1. 労働安全衛生法第十四条及び労働安全衛生法施行令第六条第八号ロで、事業者は加熱乾燥の熱源として電力を使用するもので、定格消費電力が10kW 以上の乾燥設備を使用して作業する場合、乾燥設備作業主任者技能講習修了者から、乾燥設備作業主任者を選任しなければならないと定めています。乾燥設備作業主任者技能講習につきましては、都道府県により異なるため、所轄の都道府県労働局( 労働基準監督署) にお問い合わせください。
  2. 労働安全衛生法第八十八条及び労働安全衛生法施行令第六条第八号ロで、事業者は、加熱乾燥の熱源として電力を使用するもので、定格消費電力が10kW 以上の乾燥設備を設置・移転する場合、又は主構造部分を変更する場合、当該工事の開始の日の三十日前までに労働基準監督署長に届け出なければならないと定めています。
  3. 労働安全衛生法第四十五条及び労働安全衛生法施行令第十五条第一項第七号で、事業者は乾燥設備の定期自主検査を行い、その記録を三年間保存しなければならないと定めています。( 関連: 労働安全衛生法施行規則第二百九十九条 )
  4. 乾燥設備は自治体によって消防署への届出が必要な場合があります。所轄の消防署へお問い合わせください。

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